『校長枕草子』第一段 ー3ー
- 公開日
- 2023/09/21
- 更新日
- 2023/09/28
校長室より
清少納言『枕草子』第一段
【原文】
秋は夕暮れ。
夕日のさして、
山の端(は)いと近うなりたるに、
烏(からす)の寝どころへ行くとて、
三つ四つ、二つ三つなど、
飛びいそぐさへあはれなり。
まいて雁(かり)などのつらねたるが、
いと小さく見ゆるはいとをかし。
日入り果てて、
風の音(おと)、虫の音(ね)など、
はた言ふべきにあらず。
【口語訳】
秋は夕暮れ(がいい)。
夕日が差して、
山の端にとても近づいた頃に、
烏が巣へ帰ろうとして、
三羽四羽、二羽三羽と、
飛び急いでいる様子までも、心がひかれる。
まして、雁などが列をつくって飛んでいるのが、
たいそう小さく見えるのは、とても趣がある。
日がすっかり沈んでしまって、
風の音や、虫の音など(が聞こえるのも)、
また言うまでもなく(趣深い)。
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『校長枕草子』第一段
【原文】
姉は、ちょいグレ。
指などさして、
母の歯いと近うなりたるに、
彼氏の寝どころへ行くとて、
三つ四つ、二つ三つなど、
揺りいそぐさへあはれなり。
まいて彼などにふられたるが、
いと小さく見ゆるはいとをかし。
日入り果てて、
風邪の「おっと。」、無視の「ねえ。」など、
はた言ふべきにあらず。
【口語訳】
(秋は、)ちょっとグレてる姉(が趣深い)。
指をさしながら怒鳴る母の顔が、どんどん近づいてくるので、
(姉が、助けを求めて)彼氏が寝ている部屋に行き、
何回も体を揺すって起こそうとする姿など、
ほんとに哀れである。
まして(それが原因で)彼氏にふられた(姉の)背中が、
たいへん小さく見えるのは、秋の寂しさを感じさせる。
日がすっかり沈んでしまい、
(外で泣き崩れて)風邪をひいた姉に、
母はいったん「おっと。」と思ったようだが、
姉が「ねえ。」と声をかけても無視をするなど、
もう私には言葉も見つからない。
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【鑑賞・批評】
哀しい。
早く立ち直ってくれ。
次回は25日(月)に掲載予定です。
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ていうか
もうこのコーナー早くやめたい。泣