保護者のみなさまへ (四中がめざす教育 最終回) ー「創造的な人物」について(2) —
- 公開日
- 2024/05/22
- 更新日
- 2024/05/22
教育の目的
「創造」とは、
こうなったらいいな、
こうしたほうがいいよな、
という、
“想像”から始まります。
ただ、
情報を収集し、分析し、
よりよい社会について“想像”する力があっても、
実際に、それを実現しようと行動に移し、
よりよい社会を「創造」していける人物は、
世の中でもほんの一握りです。
その、「ほんの一握り」の育成を、
私たちはめざします。
では、
“想像”で止まる人と
「創造」にいたる人との
違いは何なのか。
どうすれば「創造的な人物」になれるのか。
答えは様々でしょうが、
四中では、
最も簡単で最も難しい
ひとつの指針を設けています。
それが、
「あきらめず行動し続けること」
です。
昨年度の入学式で、
現2年生の生徒にも話しましたが、
ケンタッキー・フライドチキンの創業者
カーネルサンダースは、
フランチャイズチェーンという
新しい経営形態を“想像”し、
それを実現するために行動に移しましたが、
どこへ提案しに行っても断られてばかり。
断られて断られて断られて
その件数は1009回に及んでいます。
しかし、成功を信じ、
「あきらめず行動し続けること」で
1010回目にチャンスをつかみ、
自身の成功ばかりか、
フランチャイズチェーンという経営形態を世界に広め、
社会を変えることにも貢献したのです。
発明王と呼ばれ、
世の中を動かしたエジソンも、
経営の神様と言われ、
社会を豊かにした松下幸之助も、
失敗続きだったのは有名です。
しかしそれをエジソンは、
「失敗ではなくて、
この方法ではダメだということを発見しただけ」
と言い切り、
松下幸之助は、
「失敗したところでやめるから失敗になるのであって、
成功するまでやりぬいたら失敗は失敗でなくなる」
と繰り返し述べています。
二人の、創造力の根底にも、
「あきらめず行動し続ける」力があったのです。
そもそも、学校での学びも、人生も、
すぐに結果の出るものではありません。
やってきたことが、
時間をかけて熟成していくものです。
なのに、
結果が出ないとすぐイヤになり、
「頑張ったのにテストの点数が悪かった」
といっては勉強をあきらめ、
「頑張ったのに試合で活躍できない」
といっては部活動をあきらめ、
ひどいときは
「頑張れる気がしない」
「結果が出る気がしない」
と、始める前からあきらめ、
成長のチャンスを逃している人が、
世の中には、いかに多いことか。
四中では、そのチャンスを
子供たちにつかみとらせるため、
「あきらめない」ことを
強く求めていきます。
デジタルトランスフォーメーションが
効率化・合理化を進める時代の中で、
あえて
コツコツと、泥臭く、汗を流し、歯を食いしばり、
手を取り合ってしんどさを乗り越えていく“根性”を、
子供たちに求めていきます。
優しさの中に厳しさを。
子供たちが、豊かな社会の創り手となり、
幸福な人生を送れるよう、
本校の求めるこれらの「厳しさ」にも、
保護者の皆さまのご理解をいただきたいと思います。
2024.4.22