貝塚市立第四中学校

保護者のみなさまへ (四中がめざす教育 第3回) ー「自律型の人物」について(1) ―

 自律型の人物像として、
 私たちがまず挙げているのは
 「自分で考え、判断できる人」です。

 自分で考えて判断するなんて、
 誰もが当たり前にやってるんじゃないの?
 って感じる方もいらっしゃるとは思いますが、
 実はこの点については、
 大人ですら危ういのが現実。

 マスメディアやSNSの発信する
 情報の洪水に飲み込まれ、
 自分で考えているようで、
 実は、誰かの考えで動かされていることが
 よくあります。

 たとえば、ほんの数年前を思い出してください。
 コロナ禍の日本、
 「中国のロックダウンの影響で
 トイレットペーパーがなくなる!」
 という情報を鵜呑みにし、
 買い占めに走った人がたくさんいました。

 自分で調べれば、すぐに、
 「トイレットペーパーは輸入に頼ってはいない」
 ということがわかるにも関わらずです。

 「ウイルスは熱に弱く、
 26〜27度の湯を飲めば予防になる」という情報を信じ、
 善意で拡散した人もたくさんいました。

 自分で考えれば、すぐに、
 「それがホントなら、
 体温36度でウイルスが増殖するわけないじゃん」
 という答えにたどり着けるにも関わらずです。

 過剰反応して、マスクをしていない人や飲食店を、
 激しく攻撃した人。
 製薬会社の宣伝を無条件に受け入れ、
 ワクチンをうたない人を責め続けた人。

 こんなに情報が手に入りやすい時代なのに、
 自分で科学的根拠を求めることもなく、
 それをもとに自分で考えることもなく、
 「みんなが言ってるから」
 「政府が言ってるから」
 「専門家が言ってるから」
 と、他人に判断をゆだねてしまう。
 そんな、
 扱いやすい操り人形のような人に
 子供たちを育てるつもりはありません。

 だまされないように
 あやつられないように
 世界を理解するための、知識を身につけ、
 おどらされないように
 かたよった考えにならないように
 多様な情報を集めて判断する力を身につける。

 それが、
 四中が子供たちに求める『確かな学力』です。

 今年度は
 教科の授業、生徒会活動、総合的な学習、学校行事等、
 全ての教育活動を通じて、
 子供たちの
 「自分で考え、判断できる」力を伸ばせるよう、
 工夫改善を進めてまいります。

 我々大人も、
 世間の空気に流されず惑わされず、
 自分で考える習慣をつけていきましょう。



【教育目標】 2024-04-11 10:44 up! *

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