2013年度「卒業式」がありました。その2
- 公開日
- 2014/03/18
- 更新日
- 2014/03/18
学校行事
卒業証書授与式 式辞
校庭の木々にも新芽が伸び、私たちのこの北小学校にも、春の訪れが強く感じられるようになりました。
今日は、本校、平成二十五年度卒業証書授与式の日です。この佳き日に、公私ともに大変ご多忙のところ、貝塚市教育委員会をはじめ、多数のご来賓の皆様、ならびに卒業生の保護者の皆様のご臨席をいただき、式がかくも盛大に行えますことを大変うれしく思います。心から厚く御礼申し上げます。
先ず初めに、卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。また、今日の日を待ち望んでこられた保護者のみなさん、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心からお慶び申し上げます。
さて、卒業生のみなさんは、会場一杯の温かい拍手に迎えられ、胸をはって堂々と入場しました。あの拍手は、みなさんのこれまでの努力を讃え、卒業を心からお祝いする拍手でした。
先程、皆さん一人ひとりに、卒業証書をお渡ししました。この証書のには、この六年間のたゆまぬ努力と皆さんを励まし育ててくださった家族の深い愛情と、さらには、先生方、地域の皆さんの熱心な教えや導きがあったことを考えてほしいと思います。
晴れの卒業式を迎えた今、皆さんの胸の内は、未来への大きな希望や喜びがあふれる反面、別離の寂しさや不安もあり、まさに感無量なものがあると思います。卒業という一つの節目にあたり、皆さんの今後の成長と発展を祈って、私は三つのことを励ましの言葉として贈ります。
その第一は、「自分を大切にし、自分らしく生きてほしい」ということです。人はそれぞれ顔かたちが違いますが、誰にも他人にはないよさ、すばらしさがあります。それは無限に伸びる可能性をもっています。ところが、人によっては自分のよさに気づかなかったり、気づいても、それを磨こうとしない人がいます。また、自分のよさが伸びないことを他人のせいにする人も少なくありません。優れた人間に成長するかどうかは、自分の能力を伸ばそうと、努力するかどうかにかかっているのです。自分自身の中にあるよさを見つけ、それを絶えず磨きながら自分らしく生きていくよう心がけてもらいたいのです。
第二は、「人との出会いを大切にし、思いやりの心をもって人に接するよう心がけてもらいたい」ということです。これからの皆さんは、心身ともに成長して、親や教師にたよらず、自分で考え、自分の判断で行動するようになることでしょう。しかし、精神的にはまだ未熟で、社会的な経験も乏しいために、理想通りにはいかず、悩んだり、苦しんだりするようなことも多いと思います。悩みや苦しみを力強く乗り越えていくためには、よい友達が必要です。お互いが信頼と尊敬で結ばれた友達こそ大切なのです。皆さんは、これから先、多くの人たちと巡り会います。その出会いを大切にして、相手に思いやりの心をもって接し、価値ある友人関係を広めていってほしいのです。 特にこれからの日本は、多くの困難な時代がくることが予想されます。こういう時代を生き抜くためには、何よりも人々が平和を求め、思いやりの心で互いに協力し合っていくことが大切です。小学校時代の友達やこれからできる新しい友達を大事にして、自分自身の困難を乗り越えていくとともに、将来の日本をしっかりと担っていってほしいのです。
第三は、「いつも感謝の心を忘れないこと」です。みなさんが、このように立派に成長するまでには、家庭では家族のみなさん、学校では先生方、また地域の方々が、みなさんをいろいろな面で見つめ、褒め、励まし、指導してくださいました。みなさんの気づかないところで、いろいろと気を配り、ご苦労があったことを忘れてはなりません。
感謝の気持ちを表す言葉として、「ありがとう」という言葉があります。この「ありがとう」を素直に表し、人に感謝できる人になってほしいと思います。
卒業生のみなさん、どうか自信と希望をもって、しっかりと大地を踏みしめて、一歩一歩前進してください。
終わりになりましたが、卒業生の保護者の皆様に、一言ご挨拶を申し上げます。皆様にとってかけがえのないお子様をお預かりして、はや六年間がたちました。今日、小学校の全課程を無事終了して、本校から巣立つことになりました。この六年間、皆様方お一人おひとりには、本校の教育のためにいろいろとご協力を賜りまして誠にありがとうございました。皆様方の温かいご理解とご支援があったからこそ、今日の日を迎えられたと思っています。この場をお借りして、改めて厚くお礼を申し上げます。
最後に、卒業生のみなさんのこれからの前途に幸多からんことと、本校の卒業生であることの誇りと自覚と責任をもって、前進していかれることを祈念して、私の式辞といたします。
平成二十六年三月十八日 貝塚市立北小学校長 冨田 高弘