学校日記

6/8 「学校の安全確保の日」のお話

公開日
2011/06/09
更新日
2011/06/09

学校から


※6/8の放送で、生指担当者から全校にお話しした内容です

 みなさん、おはようございます。今から、大切なお話をしたいと思います。顔を上げて、背筋をのばして、静かに聞いて下さい。
 今日6月8日は「学校の安全確保の日」という日です。子どもの生命や学校の安全を守っていこうという気持ちを改めて強くもつという日なのです。ではなぜ今日が安全の日なのでしょう。それは10年前の2001年の6月8日に起こったある事件がきっかけになっています。その日、大阪の北の方、池田市というところで、ある小学校に一人の刃物を持った男が入りこみ、次々と子どもを襲いました。結果8人の子どもが生命を失い、傷を負わされた子もたくさんいました。男はその場でつかまりましたが、そんなことがまさか学校に起こるとはだれも思っていなかったため、学校の中は大パニックになってしまいました。私は当時テレビのニュースでそれを知り、「まさか自分の住んでいる大阪でこんなことがあるなんて!自分の働いている同じような小学校でこんなことが・・・」目の前が真っ暗になったのは今でも忘れられません。それ以来、学校の門は登校や下校の時間以外は閉められるようになりました。どの学校にも門の前に受け付け員さんがいてくれるようになりました。それより前には門は一日中開いていて、受け付け員さんもいなかったのです。学校の先生からは「知らない人、あやしい人には気を付けましょう」そんな話が多くされるようになりました。
 その事件で亡くなった子どもたちが生きていればもう高校生になっているはずです。楽しいことをたくさん経験し、おいしい物を食べ、勉強をしたり本を読んだり、そしてたくさんの人と出会い、成長していたはずです。それが全てうばわれてしまいました。

 今生きているわたしたちは多くの人に見守られています。登校や下校の時間には地域の人や、PTAの皆さんが見守ってくるようになりました。受け付け員さんは関係ない人が門から入れないよう守ってくれています。そして学校の先生方も皆さんの安全のためできることを精いっぱいやっています。そんなたくさんの人に守られていることを感謝し、自分の生命はもちろん、友だちの生命も大切にしましょう。今生きているわたしたちは社会のルールを守りだれも傷つけない立派な人を目指さなくてはいけないと思います。怪しい人には注意をしなくてはいけませんが、朝見守ってくれている人のそばをだまって通りすぎたりはしていませんか?大きな声であいさつすると見守りの人にも「やっていてよかったなあ」と思ってもらえます。
 ひとつ覚えておいてほしいことがあります。もし学校の行き帰りや、放課後に怪しい人に出会い、体に触れられたり、おかしなことを言われたり、変なことをされたというときは、すぐに110番で警察に知らせて下さい。学校に連絡をしてくれる人もいますが、その間に怪しい人は逃げてしまいます。そういうことがあったら、すぐにお家の人に知らせ、110番してもらって下さい。

 3月11日には東日本で大きな地震がありました。地震の被害も大きかったのですが、それよりも津波の被害がはるかに大きかったのは皆さんもよくしっていると思います。津波から助かった人は日頃から、「地震が起こったらここへ逃げる」と決めていた人が多かったそうです。決めていなかった人は逃げると決心するのが遅れ、間に合わなかった人もいました。日頃から「こんなことが起こったらこうしよう」と想像力を働かせ、備えておくのはとても大切なことです。クラスにパニックボタンや不審者を押さえる棒が付いているのもいざというときの備えです。皆さんにいざというときの力をつけるために学校ではいろいろな訓練をしています。6月22日には集団下校があります。これも命を守るための訓練の一つです。むだなおしゃべりをせず、早く行動し、真面目にやりましょう。不審者の侵入訓練は二学期に行います。これにも真剣に取り組んで下さい。
 今日は学校の安全についてお話をしました。なぜ受付員さんが立ってくれているのか、なぜ授業中に門が閉まっているのか、どうして地域の人たちが見守ってくれるのか等、一つ一つの意味が分かってもらえたでしょうか。命の大切さについてクラスでもみんなで話し合って下さい。それでは今日も一日がんばりましょう。