学校日記

図書室より

公開日
2021/01/27
更新日
2021/01/27

お知らせ

 「受験の役には立ちませんが、人生の役には必ず立ちます。」このセリフが目に留まりました。みなさんに読んでもらいたい本を紹介するとともに、その一部を抜粋します。

『14歳の君へ』作者:池田晶子

 「学校の勉強が面白いですか。」文法や図形のあれこれなど、なぜこんなことを勉強しなければならないのか、こんなことが自分に何の関係があるのだろうと思ってないですか。いい成績をとって、いい学校へいくと、いい生活ができるからですか。たとえば国語のサ行下二段活用を知らなくても話はできる。でも考えを変えてみて、なぜ言葉はそんなふうに活用するのか、意味が変わるのはなぜかという問いをもち、自分の頭を使って自分でしっかり考えたことは忘れないし、その人の本当の知識となってその人のものになる。人間が賢くなるとはこういうこと。各教科を勉強することはそれなりの意味があり、それぞれが、それぞれの仕方で、この世界のことを知ろうとして探究しているもの。世界に自分に関係のないことはないのだから、「世界を知る」ということは「自分を知る」こと。「自分を知る」ことでこそ、人間は賢くなることができる。本当に大事なことは試験や受験の先にこそあるということ。「知る」ということが、自分が賢くなって、賢い人生を生きるために知ることでなければ、知るなんてことに、何の意味があるだろう。